今回は話題のクラウド会計ソフトである「マネーフォワード クラウド確定申告(旧:MFクラウド確定申告)」を使った上で感じた不満やデメリットをまとめてみました。
これらの意見は、実際にマネーフォワード クラウド確定申告を7年ほど使いこなしている私個人の感想でしかありません。
しかし、これからマネーフォワード クラウド確定申告を利用しようと思案中の方にはきっと役立つ口コミになるはずなので、導入すべきか迷ってる方は参考にどうぞ。
マネーフォワード クラウド確定申告の不満点:
早速、マネーフォワード クラウド確定申告の不満点をまとめます。
1.サクサク入力できない:
個人的に一番、マネーフォワード クラウド確定申告を利用する上で不満に感じるのは、サクサクと経費入力できない点。
これはまぁクラウド会計ソフトという、ネット上で仕分け入力しなくてはいけない仕組みの宿命とも言えるのですが、1個入力したら通信、また次を入力したら通信…と、都度都度、ネット通信する必要性があるのはひとつのデメリットですね。
- クラウド会計ソフト:入力データを通信する必要性あり
- 従来の会計ソフト:オフラインでの入力なのでサクサク
パソコン上で動く従来の会計ソフトほどのサクサク感はありません。
パッケージ版と比べるとやや遅い程度:
…とはいえ、苦痛に感じるほどの遅さはありませんし、人によっては気にならない方もいるくらいの「遅れ」がある程度。
しかし、やよいの青色申告のような「オフライン型パッケージソフト」を使っていた方からすると、若干のストレスを感じる遅れがある点は、先に知っておいたほうが良いでしょう。
特に大量にレシート&領収書を入力しなくてはいけないような方は、まずは無料版を利用した上で入力時のストレスがあるかどうかを確認しておいてください(無料版はこちら)。
問題ないと判断したら導入あるのみです。
2.稀にサイト全体が重くなる:
マネーフォワード クラウド確定申告の不満2つ目としては、稀に…ではありますが、サイト全体が異常に重くなって、入力がしにくい状態になる点です。
これもクラウド会計ソフトがサーバー上で動いている会計ソフトであることが影響しそうな感じ。
利用者で混雑するタイミングや、ソフトウェアアップデート等でサーバー負荷があがる際に表示遅れが発生する場合もあるので、『今日は絶対に会計処理をしなくちゃいけないのに!』なんて日にはストレスを感じてしまうものと思われます。
もちろん滅多に発生はしない:
但し、夜間になると必ずサイト全体が重くなるとか、土日は常にサーバーダウン状態だ…みたいな酷い状況ではまったくありません。
あくまで数ヶ月に一度程度、突発的にサイトが重くなる程度に思っておけば問題なし。
加えて例年、確定申告シーズン終盤の3月14~15日あたりに重くなる傾向があるので、期限ギリギリに入力する方は念のためご注意ください(2016年、2017年はとにかく重たかった印象)。
なにごとも余裕が大事です。
3.スマホ対応できてない:
マネーフォワード クラウド確定申告のデメリット3つ目は、スマホ対応が未だに出来ていないという点。
本来ならスマホをカチカチするだけで会計処理できればかなり楽なんですが、今のところPCを開いた上でしか経費入力できないのは大きなデメリットだと言えそうです(ライバルのクラウド会計ソフトである「freee(フリー)」はスマホ入力に対応済み)。
- マネーフォワード クラウド確定申告:スマホから入力できない
- freee(フリー):スマホから入力可能
追記:2021年にやっとスマホ対応
追記です。
マネーフォワード クラウド確定申告も2021年にやっとスマホ入力に対応(引用元はこちら)。
株式会社マネーフォワードは9日、クラウド型確定申告ソフト「マネーフォワード クラウド確定申告」のスマートフォンアプリにおいて「電子申告機能」を提供開始したと発表した。
ICカードリーダー対応のスマートフォンであれば、別途ICカードリーダーを用意することなく、確定申告書類の作成から、マイナンバーカードの読み取り、申告書類の提出まで、同アプリで完結できるとしている。
まだまだ使いにくい部分はあるようですが、今後はスマホからも確定申告&青色申告書の作成ができるようになったのでご安心ください。
4.自動でログアウトしない:
マネーフォワード クラウド確定申告はクレジットカード番号やパスワード、そして銀行の入出金履歴などかなり重要な情報をやりとりしている会計ソフトですが、それにも関わらず自動ログアウトの機能が備わっていないのもデメリットのひとつ。
個人的にはネットバンクや証券会社等と同じく、30分ほど触らなかったら自動的にログアウトしてほしいんですが、マネーフォワード クラウド確定申告の場合にはブラウザを落として数日後にアクセスしてもまだログインしっぱなしになっていたりするので、『怖いな~』という感じることがありますね。
- ネット銀行:30分で自動的にログアウト
- ネット証券会社:30分程度で自動ログアウト
- MFクラウド:ブラウザを落としてもログアウトしない
この辺は重要な個人情報を扱っている会計ソフトとして、多少の使いにくさがあったとしても、もう少しセキュリティを強めにしておいてくれるのと安心かなと思います。
二重ログインなどのサービスもない:
同様に会計データという繊細なデータを取り扱うサービスであるにも関わらず、IDとパスワードだけでログインできる点もやや心配。
携帯のメールアドレスや電話番号と連動させてワンタイムパスワードを発行したり、「秘密の質問」を入力しないとログインできないような仕組みに変更しないと、第三者による不正ログインなどがあった場合には丸裸にされてしまうだけです。
この辺もMFクラウド側には早めに改善をしてほしい部分だなぁ…と思います。
5.自動仕分けが不完全:
マネーフォワード クラウド確定申告の魅力といえば自動仕分け機能ですが、この機能は現状だとまだまだ完全なものとは言えない…というのもひとつの不満点。
まぁ98点だけど100点じゃないというだけの話なので、そこまで不満に思っているわけじゃないんですけれども、もう少し仕分け機能を強化してくれると更に使いやすくなるのにな…という感じがします。
たとえばちょっと文字列が加わるだけで新規に分類しなおさなくちゃダメとか、有名企業への支出なのに自動分類の提案がなかったり…などなど、この会計ソフトの肝にあたる部分をもっと改善して貰えると嬉しいですね。
流行りの人工知能等を利用して的確な分類ができるようになれば、会計ソフトとしてのひとつの完成を迎えるのではないでしょうか。
今後に期待です。
月額料金がかかるのはそれほど不満じゃない:
多くの方がマネーフォワード クラウド確定申告に対して不満に思うのはきっと、利用料金が毎月かかってくること…だとは思いますが、これについては個人的には別に不満には思っていません。
その理由として私は過去、やよいの青色申告というパッケージソフトを利用していた時にも毎年、バージョンアップさせていたため。
このバージョンアップ費用とマネーフォワード クラウド確定申告の年間利用料はさほど違いがないので、「会計ソフトを使うためには必要なお金」として認識しています。
また、たとえ月額費はかかっても、クラウド会計ソフトを利用すれば会計処理に費やす時間を削減できるメリットがあるわけですから、差し引きで考えればプラスもプラス。
浮いた時間を本業に回せば月1,000円程度の出費なんて無視できることでしょう。
それでもMFクラウド確定申告を使う理由:
ここまで5つほど、マネーフォワード クラウド確定申告を使って感じた不満やデメリットなどをまとめてさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
これらの不満点を考慮しても私が現在、マネーフォワード クラウド確定申告を利用している理由は単純で、それを大きく上回るだけのメリットがあるから。
やはりこの会計ソフトの自動仕分け機能は神レベルに便利なものなので、青色申告をしている個人事業主なら絶対に導入すべきと、断言してもいいほどです。
きっと一度導入したらもう、従来の会計ソフトやExcelには戻れませんよ。
以上、MF確定申告を7年間使った上で感じた、不満やデメリットまとめ!評判のいい会計ソフトですが、問題点もちゃんとあります…という話題でした。
参考リンク:
まだクラウド会計ソフトを導入していない…という方は、マネーフォワード クラウド確定申告をfreee&やよいの青色申告オンラインと比べた下記記事も参考にどうぞ。
どの会計ソフトにもそれぞれの魅力があるので、どれを選んでもらっても会計処理に費やす時間を削減可能です。