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最近、よく聞くフィンテックってどういう意味?新聞や雑誌で見かけることが増えたフィンテック(FinTech)の解説&代表例まとめ。

最近、新聞や雑誌で見かけることが増えてきた「フィンテック(FinTech)」という言葉。さも当たり前のように解説抜きで使われることも増えてきたため、未だによく意味がわかっていないという方も多いのではないでしょうか?

そこで今回はわかりやすく、フィンテックとは何なのかの解説や事例などを紹介。

これを読んでいただければフィンテックってどういうものなのかが明確にわかってもらえるはずですよ。

フィンテックとはどういう意味?:

まず、フィンテックというどういう意味かというと、これはファイナンス(Finance)とテクノロジー(Technology)の2つを併せた造語です。

日本語だと金融ITとか、金融テクノロジーと略されることもありますね*1

IT技術を使った新たな金融サービス「FinTech(フィンテック)」。金融を意味する「Finance(ファイナンス)」と、技術を意味する「Technology(テクノロジー)」を組み合わせた造語です。

また、最近では金融IT分野のベンチャー企業(新興企業)をフィンテックやフィンテック企業と呼ぶことも…。

このようにフィンテックは金融テクノロジーそのものを指す場合もあれば、その分野の企業のことを指す場合もあるのですね。

あと、フィンテックは英語でもきちんと伝わる単語です。日本で作られた和製英語ではないので、海外の方と英語で会話をするときにも使えるので安心してください。

フィンテックの歴史:

ちなみにフィンテックという言葉はアメリカでもう10年くらい前からさかんに使われている単語な模様。

日本だと2014年に日経新聞にフィンテックという言葉がはじめて出来てきた程度なので、歴史としては7~8年程度…といった感じです。

  • アメリカ:10年前から使われている
  • 日本:日経新聞がフィンテックという単語を使ったのは2014年頃

だいぶ歴史としては長くなってきました。

代表的なフィンテックの事例:

更にフィンテックのことを理解してもらうために、いくつか代表的なフィンテックの事例を紹介させてもらえればと思います。

スマートフォンでカード決済:

フィンテックとして一番有名なのがモバイル決済です。

iPhoneやAndroid携帯などに小さな器具を取り付けるだけでクレジットカード決済が出来る、Squareや楽天スマートペイなどが有名ですね。

従来はクレジットカード決済端末という大きな機械を購入し、それを電話回線などにつなぐことでクレジットカード決済は行われていましたが、フィンテックを活用したモバイル決済では携帯電波で決済が出来るので、最小限の器具のみでクレジットカード決済が出来るようになりました。

  • 従来:専用のカード決済機を購入して店舗に設置&決済
  • 今後:iPhoneなどのスマホに器具を取り付けて決済可能

まさにモバイル決済は金融とITが融合したフィンテックの考え方そのものだと言えますね。尚、日本におけるモバイル決済会社については下記記事なども参考にどうぞ。

news.cardmics.com

自動で家計簿が作れるクラウド家計簿:

手書きで家計簿をつけなくても、自動で家計簿をつくることが出来るクラウド家計簿も、フィンテックとして有名なサービスです。

従来、家計簿を付けるためには銀行通帳やレシートとにらめっこをしながら1つ1つ、手書きでつけていく手間がありましたが、現在ではクレジットカードのネット明細や電子マネーの利用履歴などをひとまとめにし、自動で家計簿を付けてくれる仕組みが出てきました。

  • 従来:自分で家計簿を付ける
  • 今後:自動で家計簿が出来上がる

クラウド家計簿分野の有名企業だとマネーフォワードやfreeeなどがありますね。私も利用していますが、これらのサービスを使うと銀行口座残高、月収、食費や交際費などの支出などが一目瞭然でわかるようになるため、手書きで家計簿をつけるのがほんと馬鹿らしくなります。

会社の経費管理も出来てしまう:

また、個人事業主の方や中小企業経営者の方は、会社の経費についても自動的に記帳することが出来るようになるので、経理コストを大幅に削減することも可能。

取引先の数や支出が少ない企業であれば、わざわざ経理担当を雇わなくても社長さんが月数時間程度の作業で完了させることだって夢ではありません。詳しくは下記記事にまとめてあるので、そちらをご覧いただければと思います。

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複数のクレジットカードを1枚に:

「財布の中にクレジットカードやキャッシュカードがたくさんあって邪魔だ!」と思っている方に対しても、フィンテックはその解決策を提示してくれます。

最近アメリカで開発に熱が入っているのが、複数枚のクレジットカードやキャッシュカードを1枚にまとめることが出来る電子カード。

StratosやCoin、Plastcなどが2017年現在だと有名ですね。

1枚で複数枚のカードを使い分けられる:

この薄型の電子カードは磁気ストライプを使ったカード決済も、4桁の暗証番号を入力したカード決済にも対応できるので、今までと同じ使い方のままで、財布の中身だけを軽くすることが可能。

まだまだちょっと販売価格が高いですが、これらの技術がより磨かれていけば、財布の中に1枚のカードを入れておくだけでいろいろな決済に使えるようになります。

私のようにクレジットカードを15枚も持っている人間からすると、1日でも早く日本で普及してほしい技術です(iPhoneに複数枚のクレジットカードを登録できるApple Payは下記記事参照)。

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その他のフィンテック:

その他、携帯電話と電子マネーの融合であるおサイフケータイ、そして銀行振り込みがネット経由で出来るネットバンクなども、フィンテックの走りと言えそうな感じ。

加えて世界を席巻している仮想通貨「ビットコイン」…なんていうのも、ITがあったからこそ生まれた通貨でしょう(下記はアメリカにおける有力フィンテック企業の図)。

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フィンテックが世の中を便利にする:

こんな感じでITを駆使することで金融をより身近なものにしよう…というのがフィンテックという考え方。

LINEやFacebook経由でお金を送金できるようになったり、指紋認証だけで店頭での支払いができるようになったりと、今後もフィンテック分野の技術革新が行われていけば世の中がグッと便利になっていくものと思います。

それに期待しましょう!

以上、最近、よく聞くフィンテックってどういう意味?新聞や雑誌で見かけることが増えたフィンテック(FinTech)について徹底解説…というまとめでした。

参考リンク:

フィンテックの代表格ともいえるモバイル決済の概要は下記記事を参考に。読めばスマホやタブレット端末で決済できてしまう時代が見えてきますよ。

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*1:日本のバブル当時には「金融工学」という単語がありましたが、フィンテックと金融工学はちょっと意味が違います。あちらはデリバティブなどの金融派生商品を生み出す考え方や仕組みのことですね。

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